企業分析という手段があることを知る
アクセス解析のイメージを持っている人なら、ユーザー数、ページビュー数はという感じで、月間や週間でのアクセス数の増減を思い浮かべるかもしれない。
一番オーソドックスなイメージかもしれないが、BtoBを主力とする企業の場合は、どのような企業がWEBサイトを見に来てくれているかを把握することが大事である。取り扱っている製品やサービスが買ってくれそうな企業などに見られているか把握することができるからである。
通常のGoogleAnalyticsには企業分析機能はない
アクセス解析で、WEBサイトを見に来た企業が分かることは意外と知られていない。その原因に、無料で使うことができ、アクセス解析のスタンダード的存在のGoogleAnalyticにはその機能がないからだ。アクセス解析のイメージが、GoogleAnalyticsでできることになってしまっている人も少なくないように思われる。
WEBサイトに来た企業をアクセス解析で知ろうとする場合、有料のツールを利用することになる。GoogleAnallyticsに連携して、標準の仕様では見ることができなかったWEBサイトに訪れた企業を見れるようにするもの。または、別のアクセス解析ツールとして存在し、その中に企業分析(組織分析等違う呼び方の場合もある)機能として訪れた企業を分析できるようにしているツールもある。
有料のツールを使えば見に来たすべての企業がわかるのか?
それらの有料のツールを使えば、WEBサイトを見に来たすべての企業(企業に属する人)が、もれなくリストアップされるのかというとそうではない。企業分析する仕組みの中で分かったもの(判明したもの)のみアクセス解析結果として表示するというものがほとんどだ。
主な仕組みは、IPアドレスというものを使って判定していることが多い。この仕組みを簡単に説明するには、IPアドレスについても少し説明しないといけない。
仕組みを知っておいた方がよいのでまずはIPアドレスから
IPアドレスはインターネットで通信するときに不可欠な存在です。「IPアドレス」という名前(アドレス=住所)から、インターネットの住所と呼ばれたりします。しかしながら、個人的には、インターネットの電話番号にあたると表現したほうが、初めての人にはわかりやすいと思っている。
ある意味簡単、インターネットの電話番号
電話するときには、相手の電話番号と自分の電話番号で電話回線を通じて通話をする。実は、インターネットでWEBサイトを見ているときも、電話と同じような感じで、相手となるWEBサーバのIPアドレスと自分のIPアドレスとでインターネット回線を通じて情報をやり取りしている。
IPアドレスには2つあり「変わるIPアドレス」「固定のIPアドレス」
ここまで聞くと、自分の電話番号は知ってるけど、自分のIPアドレスは知らない・・・。と思う人が多いと思う。これには、IPアドレスに大きく2つの種類があり、一つは「利用するたびに変わってもいいよという契約で利用しているIPアドレス」もう一つは、「毎回固定で、変わらないIPアドレス」がある。多くの一般家庭では前者のIPアドレスを利用しているので、自分の番号は知らないのだ。
企業でインターネットにアクセスしている場合、もちろん一般家庭同様に「利用するたびに変わってもいい契約で利用しているIPアドレス」を使っているケースもあるが、「毎回固定で、変わらないIPアドレス」を利用しているケースも少なくない。
「毎回固定で変わらないIPアドレス」を利用している企業とそのIPアドレスを調べてデータベース化して、アクセス解析サービスなどとして提供している会社が存在する。その会社が提供しているアクセス解析サービスやツールを有料で使えば、WEBサイトを見に来た企業のアクセス解析ができるようになるのである。
固定のIPアドレスから企業が分かる
つまり、あなたの企業のWEBサイトを見に来た人のIPアドレスが、「毎回固定で、変わらないIPアドレス」を使っていたら、そのIPアドレスが(相手の電話番号が分かるみたいに)わかれば、そのIPアドレスから企業名が分かるのである。
企業分析できるツールは「GA連携タイプ」と「単独独立タイプ」
いくつか企業分析ができるツールがあるがその中で、主なものを2つに分けて紹介してみよう
GoogleAnalyticsに連携させて、企業分析の結果をあたかもGoogleAnalyticsの解析結果かかのように見せてしまう有料ツールがある。「どこどこJP」というサービスで、IPアドレスから企業名が分かるというサービスを提供している。
単独のアクセス解析ツールとして存在するのが「らくらくログ解析」というこちらも有料ツールだ。アクセス数など一般的に欲しい情報が分析できるのはもちろん、組織分析という機能をもっており、WEBサイトに来た企業を一覧表示させることも可能になっている。
GAの利用状況で判断するのがおススメ
GoogleAnalyticsを今後もメインに使おうという人には前者の方が使い勝手が良いだろう。GoogleAnalyticsを普段から利用しない部署であったりする場合は、後者の方が導入しやすいと思われる。アクセス解析の定番とされるGoogleAnalyticsとの今後も含めた取り組み状況でどちらにするか判断する形でよいように思います。
有料のツールとなるが、BtoB企業にとってWEBサイトを効率的に活用していくためには、どのような企業か見に来てくれているかがわかるという点で、必要となるツールに間違いない。
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